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気づいたら、お気に入りの多肉植物の茎元や葉の間から、小さな芽が出てきていること、ありませんか?
多肉植物の脇芽、そもそも何?なぜ出てくる?
多肉植物の脇芽、そもそも何?なぜ出てくる?
多肉植物を育てていると、親株の根元や、葉っぱの付け根あたりから小さな新しい芽が出てくることがありますよね。
これが「多肉植物 脇芽」と呼ばれるものです。
簡単に言うと、親株のクローン、つまりミニチュア版の赤ちゃん株。
植物が子孫を残そうとする自然な営み、繁殖戦略の一つとして出てくるんです。
特にエケベリアやセダム、グラプトペタルムなんかに多く見られますね。
脇芽が出てくるのは、その多肉植物が健康で、生育環境が合っている証拠。
「うちの子、元気なんだな」って思っていいサインです。
場所によっては「子株」とか「シュート」って呼ばれたりもしますが、だいたい同じものを指しています。
【多肉植物 脇芽】上手に切り取るタイミングと方法
【多肉植物 脇芽】上手に切り取るタイミングと方法
脇芽を切り取るべきタイミングっていつ?
多肉植物から脇芽が出てきたら、「おお、増えるかも!」ってちょっとワクワクしますよね。
でも、すぐにチョキンといくのはちょっと待った。
脇芽を切り取るには、一番いいタイミングがあるんです。
目安としては、脇芽が親株の葉っぱの1/3から半分くらいのサイズになった頃。
小さすぎると、切り離した後の成長が遅かったり、枯れてしまったりすることがあります。
逆に大きくなりすぎると、親株の栄養をたくさん吸ってしまって、親株の形が崩れる原因になることも。
それに、脇芽自体に根っこが少しでも見え始めていたら、成功率はぐっと上がります。
春や秋の生育期に作業するのが、多肉植物にとっても負担が少なくておすすめです。
日本のじめじめした梅雨時や、真夏の猛暑日、凍えるような冬は避けた方が無難でしょう。
準備万端!脇芽を安全に切り取る道具
さあ、タイミングを見計らったら、次は道具の準備です。
ここ、結構大事なんですよ。
使う道具は、まず「よく切れる刃物」。
ハサミでもカッターナイフでもいいんですが、とにかくスパッと切れるものがベスト。
切れ味が悪いと、切り口がギザギザになってしまって、そこから病原菌が入ったり、乾燥しにくかったりします。
そして何より重要なのが、「清潔さ」。
使う前に、アルコールなどで刃をしっかり消毒してください。
人間の手術じゃないけど、植物だって切り口から感染症にかかることがあるんです。
細かい脇芽なら、ピンセットもあると便利ですよ。
これで、狙った脇芽だけをピンポイントで掴めます。
- 脇芽のサイズは親株の1/3~半分くらいか?
- 脇芽から根っこが少し出ているか?
- 作業する季節は春か秋の生育期か?
- 使うハサミやカッターはよく切れるか?
- 刃物は消毒済みか?
いざ実践!脇芽を傷めずに切り取るコツ
道具も揃って、タイミングもバッチリなら、いよいよ実践です。
脇芽の付け根、親株との境目を狙って、躊躇なく一気に切ります。
グズグズしていると、かえって切り口が汚くなりがち。
スパッと、が鉄則です。
斜めに切るか、まっすぐ切るかは、脇芽の生え方次第ですが、できるだけ切り口の面積が小さくなるようにすると、乾燥が早まります。
親株の方を傷つけないように、慎重に。
もし親株に傷がついてしまったら、そこも病原菌が入りやすい場所なので、清潔な状態を保ちましょう。
切り取った脇芽は、すぐに土に植えず、切り口をしっかり乾燥させます。
これは「切り口を塞ぐ」イメージ。
だいたい2日から1週間くらい、風通しの良い日陰に置いておきます。
この工程をすっ飛ばすと、土に植えた時に切り口から腐ってしまうことが多いので、我慢強く待ちましょう。
多肉植物の健康な育て方や増やし方については、japanplantcare.comでも詳しい情報を提供しています。
脇芽を切り取った後の親株と子株の育て方
脇芽を切り取った後の親株と子株の育て方
脇芽を取った後の親株、どうすればいい?
さて、無事に多肉植物の脇芽を切り取ったら、親株の方もお手入れが必要です。
脇芽があった場所は、植物にとって小さな傷口。
ここから水が入ったり、病原菌が侵入したりするリスクがあります。
なので、切り口をしっかり乾燥させることが大切。
しばらくは水やりを控えて、風通しの良い場所で管理しましょう。
数日経って切り口が乾いて塞がったら、通常通りのケアに戻してOK。
脇芽を取ることで、親株に回るはずだった栄養が他の部分に行き渡るようになります。
もしかしたら、また別の場所から新しい脇芽が出てきたり、葉っぱが大きくなったりするかもしれませんよ。
親株は、脇芽を出すのにエネルギーを使っているので、少し疲れている可能性もあります。
急な環境変化は避け、優しく見守ってあげてください。
切り離した子株(脇芽)を育てる第一歩
切り取って数日乾燥させた脇芽、これが新しい多肉植物になる「子株」です。
乾燥期間が終わったら、いよいよ土に植える作業。
使う土は、親株と同じか、より水はけの良い多肉植物用の土を選びましょう。
小さな鉢やトレーに、子株の切り口を下にしてそっと置くか、浅く差し込む程度で大丈夫。
まだ根っこが出ていない状態なので、深く植えすぎると腐りやすくなります。
植え付けた直後は水やりはしません。
ここでも、切り口が完全に土に触れる前に、少し乾燥させるイメージ。
1週間から10日くらい経って、土が乾いてから少量の水を与え始めます。
根っこが出てくるまでは、頻繁な水やりは逆効果。
焦らず、土が完全に乾いたら水をあげる、というペースで。
明るい日陰で管理するのがおすすめです。
直射日光は、まだ根のない子株には強すぎます。
- 脇芽を切り取った後の親株のケア:
- 切り口をしっかり乾燥させる
- しばらく水やりを控える
- 風通しの良い場所で管理
- 子株(脇芽)の植え付けと管理:
- 水はけの良い土に植える
- 浅く置くか差し込む程度
- 植え付け直後は水やりしない
- 根が出るまで乾燥気味に管理
- 明るい日陰で育てる
【多肉植物 脇芽】から始める!初心者向け増やし方レッスン
【多肉植物 脇芽】から始める!初心者向け増やし方レッスン
根が出るまで気長に!初めての脇芽挿し
さあ、乾燥が終わった多肉植物の脇芽たち。
いよいよ「挿し芽」の作業です。
多肉植物用の土を入れた鉢やトレーに、脇芽の切り口を下にしてそっと置くか、茎がある場合は少し土に差し込みます。
この時、深く埋めすぎないのがポイント。
根っこは自分で土の中へ伸びていくので、浅植えで十分なんです。
植え付けた直後は、絶対に水をあげないでくださいね。
切り口が完全に土に馴染む前に水を与えると、そこから腐ってしまう可能性が高いです。
根が出るまでの目安は、早いもので1〜2週間、種類によっては1ヶ月以上かかることもあります。
この「根待ち」の期間は、水やりをせずに明るい日陰で管理するのが成功の秘訣です。
多肉植物 脇芽から新しい命が生まれる瞬間、ちょっと感動しますよ。
根が出た合図と、その後の水やり
どうなったら根が出たってわかるの?
って思いますよね。
一番わかりやすいのは、脇芽をそっと持ち上げてみたときに、土に抵抗を感じるようになること。
グラグラせずに、しっかりと土に固定されている感じがあれば、根が出ているサインです。
根が出始めたら、少しずつ水やりを始めましょう。
最初は土の表面が軽く湿る程度で十分。
根がしっかり張るまでは、水をあげすぎると根腐れの原因になります。
土が完全に乾いたことを確認してから、鉢底から水が出るまでたっぷりと。
この「メリハリのある水やり」が多肉植物の基本です。
根が出て、葉っぱに張りが出てきたら、少しずつ日当たりの良い場所に移してあげましょう。
- 根が出たかどうかの確認方法:
- 脇芽をそっと持ち上げてみる
- 土に抵抗を感じるか
- グラグラしないか
- 根が出た後の水やり:
- 最初は土の表面を軽く湿らす程度
- 慣れてきたら鉢底から水が出るまでたっぷり
- 土が完全に乾いてから次の水やり
大きく育てるための日常ケア
無事に根付いてくれた多肉植物の脇芽たち。
ここからは、通常の多肉植物と同じように育てていきます。
日当たりと風通しの良い場所を確保してあげてください。
水やりは、土が完全に乾いてから。
季節によって頻度は変わりますが、基本は「乾燥気味に」です。
特に冬場は休眠期に入る種類が多いので、水やりは控えめに。
肥料は、多肉植物はあまり必要としませんが、もしあげるなら生育期の春か秋に、薄めの液体肥料を少量で十分です。
徒長(ひょろひょろと間延びすること)させないように、しっかり日光に当てて、風通しを良くするのが、ぷっくり可愛い多肉植物に育てるコツ。
多肉植物 脇芽から始まった小さな命が、立派な姿になっていくのを見るのは本当に楽しいですよ。
多肉植物の脇芽を活かして、もっと多肉ライフを楽しもう!
多肉植物の脇芽について、その正体から上手な切り取り方、そして新しい命を吹き込む増やし方まで見てきました。
脇芽は、ただ出てくるのを眺めるだけでなく、親株を整えたり、株数を増やしたりするための大切なサインであり、ギフトです。
最初は少し勇気がいるかもしれませんが、適切なタイミングと方法で手入れをすれば、きっとあなたの多肉植物はもっと元気に、もっと魅力的に育ってくれるはず。
そして、小さな脇芽から新しい株が育つ様子を観察するのは、何物にも代えがたい喜びがあります。
ぜひ、この記事を参考に、多肉植物の脇芽を上手に活用して、あなたの多肉ライフをさらに豊かなものにしてください。
もし困ったことがあれば、japanplantcare.comのような専門サイトも参考にしてみると良いヒントが見つかるかもしれませんね。